中国では日本と同様に最低賃金の保障制度が実施されており、各地域政府が管轄地域の経済発展状況等に基づき、それぞれ最低賃金基準を定めています。従業員が法定または労働契約で約定した勤務時間内で正常な労働を提供した場合、企業が従業員に支払うべき賃金は地域の最低賃金基準を下回ってはなりません。試用期間中の従業員もこの例外ではありません。
たとえ企業の業績が悪いときでも、従業員に最低賃金を上回る賃金を支給しなければなりません。
最低賃金制度違反の責任
企業が最低賃金制度に違反した場合、以下の法的リスクを受けます。
- 政府労働行政管理部門から差額の支払を命じられ、是正しない場合、差額の50~100%の範囲内で賠償金の支払を命じられる。
- 従業員に損害をもたらした場合は、これを賠償しなければならない。
- 従業員は労働契約を即時解除し、かつ企業に経済補償金の支給を求めることができる。
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