会社は在学中の学生と労働契約を締結することが出来ません。
学生と業務委託契約(中国語:労務契約)の締結は可
在学中の学生を採用する場合、学生と労働契約を締結できないため、業務委託契約(中国語:労務契約)を締結するしかありません。
実務上、学生を募集し、アルバイトとして簡単な作業に従事してもらう外商投資企業、特に工場が少なくありません。それは労働契約と比べ、業務委託契約に次に挙げられるようなメリットがあるからです。
- 会社が学生のために社会保険を納付する義務を負わない。
- 「業務委託契約」を基づき、いつでも学生を解雇することが可能となる。
- 企業所得税納付の面で有利になる。(現在、3年間以上の契約を締結すれば、学生に支給する報酬は、企業のコストとして計上することが出来ます。)
学生、学校、会社の三者間契約
学生を使用する時、個々の学生と個別的に業務委託契約を締結することもできますが、学校を通じて学生を雇用する時、上記の税務の優遇措置を利用できるため、雇用する学生の数が多い場合、学校を入れて、会社、学校、学生の三者間契約を締結することがよく見受けられます。
実習に関わる三者間契約のサンプル:省略(弊社は三者間契約の制作業務を取り扱っています。)
卒業前の学生の実習
中国の学生が、いわゆるインターシップとして、企業で実習をする場合、企業は学生と労働契約ではなく、実習協議書(労働契約ではなく、業務委託契約の一種)を締結すべきです。実習後、優秀な学生の雇用を確保できるため、協議書に
- 会社が優先して採用することができる。
- 実習生が他社と労働契約を締結するとき、会社に違約金支給義務が発生する。
などの違約責任を明記することができます。
*実習協議書のサンプル:省略(弊社は実習協議書の制作業務を取り扱っています。)
夜間や土日のみ学校に通う学生の特例
在学中の学生は会社と労働契約を締結できないと規定されていますが、夜間と土日のみ学校に通う学生は、一般従業員と同様の勤務が可能であるため、労働契約を締結することができます。このため、これらの学生を雇用するとき、労働契約か業務委託契約のいずれかを、契約で明確にする必要があります。これを怠ると、労働関係を締結したとみなされてしまったリスクがあります。
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