2015年4月1日より実施される2015年度の都市従業員社会保険については、2014年度比、納付比率に変更なく、納付基数の上限と下限は2014年の社会平均給与に応じて変更されます。
2014年度における上海市社会平均月収は5,451元で、2013年度の社会平均月収である5,031元に比べ約 8.2%増加しました。負担率の納付基数の上限は、5,451元の300%で16,353元、下限は5,451元の60%で 3,271元となります(2015年4月1日~2016年3月31日まで適用)。
外国人就業者の社会保険加入
上海市は従来より外国人も養老保険・医療保険・労災保険は任意で加入可としています。
外国人就業者の社会保険の強制加入については、未だ取り扱いの細則を発表していませんが、いずれ 細則が発表されると思われ、その場合は他省市と同様、中国籍従業員と同じ基準を適用すると見られま す。仮に納付基数が「上限」の従業員の場合、下表の社会保険5項目について、会社負担額は従業員一 人につき年間約137万円、個人負担額は年間約41万円となります(1元@20円)。
中国人就業者の社会保険加入
各社会保険の実際の負担額に関しては、従業員一人一人の前年度本人平均月収、(新入社員の場合は入社1ヶ月目の給与)に基づき納付基数を決め、その納付基数に基づいて会社負担額及び従業員個人負担額を計算します。前年度本人平均月収とは、前年1月~12月の間の残業代やボーナスを含む総給与支給額 の月額平均値を指します。但し、納付基数には上限と下限が設定されており、それぞれ前年度の上海市社会平均月収の 300%、60%と規定されています。
住宅積立金の納付基数も社会保険と同様に、従業員一人一人の前年度本人平均月収(新入社員の場合は入社1ヶ月目の給与)となっていますが、基本住宅積立金の納付基数については、その上限は前年度の上海市社会平均月収の300%(16,353 元)で、下限は、前年度(2013年度)の上海市最低給与基準(1,620 元)となっています(2015年7月1日~2016年6月30日まで適用)。
以下は、2015年度「都市従業員社会保険」の会社と従業員個人の負担率・負担額をまとめたものです
項 目 |
会社負担率・負担額 |
従業員個人負担率・負担額 |
都市従業員社会保険 |
養老保険 |
21%
上限:16,353元×21%=3,434
下限:3,271元×21%=687元 |
8%
上限:16,353元×8%=1,308元
下限:3,271元×8%= 262元 |
医療保険 |
11%(基本 9%+補助 2%)
上限:16,353元×11%=1,799元 下限:3,271元×11%=360元 |
2%
上限:16,353元×2%=327元
下限:3,271元×2%=65元 |
失業保険 |
1.5%
上限:16,353元×1%=164元
下限: 3,271元×1%=33元 |
0.5%
上限:16,353元×0.5%=82元 下限:3,271元×0.5%=16元 |
生育保険 |
1%
上限:16,353元×0.5%=82元
下限:3,271元×0.5%=16元 |
無し |
労災保険 |
0.5% |
無し |
住宅積立金 |
基本住宅積立金 |
7%
上限:16,353元×7%=1,145元 下限:1,820元×7%=127元 |
7%
上限:16,353元×7%=1,145元 下限:1,820元×7%=127元 |
補充住宅積立金 |
0~8% |
0~8% |
合 計 |
42%~50%
1,272元~6,869元 |
17.5%~25.5%
470元~2,862元 |
|