中国国内では、企業間の資金融通は原則禁止されているため、グループ会社内で貸付を行おうとする場合には委託貸付が利用されます。
委託貸付は、余剰資金を有する委託者の預金を、受託者である銀行が委託者の指示に従いその指示する借入人に融通する取引であり、委託者(預金者)、銀行、借入人の3者間の契約で行われます。
銀行は、委託者と借入人間の資金移動と期日管理の代行のみを行い、貸出リスクを負いません。貸付の原資は企業自身の自己資金でなければならず、銀行から借り入れたお金を直接他社に貸し出すことはできません。また、外貨の委託貸付については、委託貸付資金の人民元転や、銀行から人民元を借り入れるための担保設定は認められません。
委託貸付の金利や期間などの条件については、企業間で任意に決定することが可能ですが、外貨の委託貸付の金利については、市場実勢金利から大きく離れさせないよう法令で定められています。 |