上訴
人民法院は法院調停が無効に終わった後に、はじめて婚姻法の関係規定に基づいて、離婚容認または棄却の判決を下すことができます。
一審判決後、当事者である原告・被告の双方には上訴権が認められます。法院は判決を下す際に、当事者に対して上訴の権利・上訴期限・上訴法院を告知しなければなりません。
上訴期間中の一審判決は法的効力をもたないので、離婚容認判決があっても上訴期間中に第三者と再婚すると重婚罪と問われます。この点について、裁判官は必ず当事者に告知しなければならないことになっています。
当事者または法定代理人が一審判決に不服の場合は、一審判決書送達の日から15日内に一審上級の人民法院(中級人民法院)に上訴することができます。当事者双方がともに上訴を提起せず、上訴期間が経過することによって、一審判決は効力を生じます。
上訴後、控訴審においても、人民法院はまず当事者に対して法院調停を行い、調停が成立すると調停調書が作成されます。調停調書受領後、一審判決は同時に破棄されたものとみなされます。
中国の離婚訴訟は二審制で、二審・控訴審の判決が終審判決となるので、その判決の確定により離婚の法的効力が発生します。上訴期限経過後の一審離婚容認判決と二審離婚容認確定判決は、婚姻関係を解消させる正式文書で、法院の離婚調停調書と同様に、当事者は改めて婚姻登記機関に離婚登記をする必要はありません。
再提訴
離婚棄却の判決が確定し、または和睦の調停が成立した後には、新しい状況や離婚理由は発生しない限り、その後6か月が経過しなくては再提訴ができません。6か月後であれば、新状況や新理由が発生しなくても、離婚訴訟の提起が認められます。
ただし、この規定はあくまでも一審の原告を対象とする規定にすぎず、被告は上記6か月の上訴制限期間に拘束されないので、被告からの離婚提訴は可能です。
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