中国の社会保険には、①基本養老保険、②基本医療保険、③労災保険、④失業保険、⑤出産保険の5種類があります。外商投資企業とその従業員はこれらの社会保険に加入しなければなりません。
基本養老保険
基本養老保険については、企業の負担は一般的に賃金総額の20%を超えません。従業員個人も賃金の4%~8%を保険料として負担します。
基本医療保険
企業の負担率は賃金総額の6%前後に抑えなければなりませんが、従業員の負担率は本人の賃金の2%となっています。上海市での企業の納付率は12%ですが、従業員の負担率は2%となっています。
労災保険
労災保険料は企業が従業員の賃金総額の一定比率(現在では1%を超えない)により納付し、従業員は労災保険料を納付しないことになっています。
失業保険
失業保険料は、企業が当該企業の賃金総額の2%を負担し、従業員が本人の賃金の1%を負担します。
出産保険
出産保険料は企業の負担が賃金総額の1%を超えないことになっています。
企業年金
企業年金は、企業及びその従業員が法に従い基本養老保険に加入した上で、自らの意思によって加入する補充養老保険です。強制加入ではありません。
福利
福利としては、①住宅積立金、②労働組合費、③従業員福利奨励基金などの3種類があります。
住宅積立金の金額については、従業員と企業の積立比率は、いずれも従業員の前年度平均賃金の5%を下回ってはなりません。労働組合費は、全従業員の賃金総額の2%を企業が負担します。従業員福利奨励金は、いわゆる外商投資企業の三項基金の一つで、負担率は董事会が定められます。 |