最近、より多くの外資が中国に投資するようになった半面、国内外の競争激化に伴って、中国から撤退を余儀なくされる外資も増える傾向が見られます。
外商投資企業の撤退する方法(手段)は、主として、以下の3つが挙げられます。
- 会社の持分(株式)を第三者に譲渡する方法
- 会社を解散し清算する方法
- 会社を破産させる方法
どの手段を使うかと言いますと、投下資本の回収というビジネス側面と、用件や効果という法的側面を組み合わせて考えたほうがよいと思われます。
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投下資本の回収可能性 |
用件 |
効果 |
時間 |
持分
譲渡 |
譲受人がいる場合、
回収可能 |
中国側当事者の同意、董事会の全員一致決議、審査認可機関の認可 |
法人格は存続。外商投資企業である限り、関税や所得税の追納は不要。従業員の所得補償は不要 |
用件を満たせばはやい |
解散
清算 |
資産を換金できなく、残余財産の分配が少なくなることが多い |
董事会の全員一致決議、審査認可機関の認可 |
法人格が消滅。関税や所得税の追納が必要。従業員の所得補償が必要 |
一般的に数ヵ月から1年以上 |
破産 |
回収不可能な場合が多い |
財務超過、董事会の全員一致決議 |
法人格が消滅。関税や所得税の追納が必要。従業員の所得補償が必要 |
一般的に数ヵ月から1年以上 |
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